バイク1年点検(12ヵ月点検)を自分でやってみる

自動車(バイク含む)を使用する人には法律で、12ヵ月点検と24ヵ月点検を行う事が義務付けられています。

今回は、バイク(WR250R)の12ヵ月点検を自分でやってみました。




法定点検は自分でやっても問題無いのか?

法律で義務付けられた12ヵ月点検と24ヵ月点検を法定点検といいますが、そんな重要な点検を資格を持たない個人がやっても良いのかという疑問が浮かんできます。

結論から言うと、法律的には自分でおこなっても問題無いです。

法定点検について国土交通省のホームページに書かれていることを意訳すると、“法律により定期点検の実施が使用者に義務付けられていますが、専門的な知識や技術も必要なため設備工場にお願いしても問題無いよ。“という内容のことが説明されています。

つまり、本来は自分でやる点検です。自分で出来ないなら整備工場にお願いするのです。

いやいや、法定点検の内容を自分で出来る人はあまりいないでしょって思うところですが、国は法定点検の手引きも作成して個人が正しい方法で点検を出来るように周知しているから、自分でやるのは問題ありません。

ただ、法定点検の内容を調べると、やはり技術や設備の問題で、整備士でもない個人が完璧に行うのは無理なので、整備工場にお願いするのが普通です。


法定点検はやらなくても罰則は無い

1年(12ヵ月)点検はやらない人もいます。250cc以下のバイクでは、2年(24ヵ月)点検もやらない人もいますが、それって法的には問題無いの?って思いますよね。

法定点検は法律により義務付けられてはいますが、不備に対する罰則はありません。
ただし、 車検は行わないと重い罰則がありますので、車検は必ず行います。
2年点検と車検は同じものと思いがちですが、点検と検査で違うものです。車検を通すために、一緒に2年点検を行うと言うのが一般的です。

そのため、車検と同時で無い1年点検はやらない人やもともと車検の無い250cc以下のバイクでは、2年点検も行わない場合があります。

ただし、車検がない(罰則が無い)から定期点検を行わなくても良いのではないのでご注意です。

定期点検は法律で義務付けられた法定点検ですのでやりましょうと言うよりも、定期的に点検しないと劣化箇所に気付かず思わぬトラブルになりますのでやった方が良いです。


1年(12ヵ月)点検の検査項目

法律で定められた12ヵ月点検の点検項目は、バイクの場合は33項目!

サービスマニュアル記載の12ヵ月点検項目を確認してみます。
※印が付いている項目は排ガステスター測定の場合、点検不要です。

かじ取り装置

・ステアリングステムの軸受け部のがた

制動装置

・ブレーキペダル及びレバーの遊び
・ブレーキの効き具合
・ブレーキホース及びパイプの漏れ、損傷及び取り付け状態
・マスタシリンダ、ホイールシリンダ及びディスクキャリパの液漏れ
・ブレーキディスクとパッドとのすき間
・ブレーキパッドの磨耗

走行装置

・タイヤの状態
・ホイールナット及びホイールボルトの緩み
・フロントホイールベアリングのがた
・リアホイールベアリングのがた

動力伝達装置

・クラッチレバーの遊び
・ドライブチェーンの緩み
・スプロケットの取付状態及び磨耗

電気装置

・点火プラグの状態
・点火時期
・バッテリーターミナル部の接続状態

エンジン

・低速及び加速の状態
・かかり具合及び異音※
・エンジン弁のすき間※
・排気の状態(CO.HC濃度測定)
・エアクリーナエレメントの状態
・オイル漏れ
・エンジンオイルの汚れ、量※
・燃料(ガソリン)漏れ
・燃料装置リンク機構の状態
・スロットルバルブ及びチョークバルブの作動
・冷却装置の水漏れ

ブローバイガス還元装置

・配管の損傷※
・ブリザードレンの清浄

エグゾーストパイプ及びマフラー

・取付の緩み及び損傷
・マフラーの機能※

フレーム

・緩み及び損傷

その他

・車体各部の給油脂状態


自分のバイクを自分で1年点検してみる

上記の検査項目を、自分で点検してみるのが今回の本題です。

では、いってみましょう。

かじ取り装置

・ステアリングステムの軸受け部のがた

点検方法は、バイクのフロント側をリフトアップし、フロントタイヤが地面に接していない状態にします。そして、ステアリングを左右に切って、引っ掛りが無くスムーズに動くか確認します。
メンテナンススタンド
写真の様なメンテナンススタンドが必要です。
がたがある場合は、ステムベアリングの清掃とグリスアップ、打痕があれば交換です。

ちなみに、僕のWR250Rは問題ありません。
定期点検に合わせてステム清掃とグリスアップをしておけばなお良いですが、数ヶ月前にハンドル交換のついでにステム清掃とグリスアップをしているので、今回は確認だけして終わりです。

制動装置、走行装置、動力伝達装置

この辺りの点検は、普段から自分で整備していれば、特に難しくはありません。

詳しく紹介するほどでも無いので、点検内容を詳しく知りたい方は、サービスマニュアルを確認するか、国が発行している定期点検の手引きを検索してみてください。

電気装置

スパークプラグの状態をチェックします。
スパークプラグ

スパークプラグの交換目安はバイクの場合3,000~5,000km交換ですので、1年点検を機会に交換してしまうのも良いと思います。

エンジン

エンジン弁のすき間(バルブクリアランス)の測定が初心者には難易度高いです。(むしろ初心者はやらない方がいい作業です。)

排ガステスターで問題無ければ、エンジン弁のすき間の測定もその他排気系の検査も不要となるものがあります。

排ガステスターがあればと思いましたが、ちょっと買える値段では有りませんでした。
車検場の近辺には、排ガステスター屋があるので、持って行って検査してみるのが良いかと思います。

排ガステスター以外は、普段からバイクに乗っていれば、異常があれば1年点検よりも早く気が付く内容です。

ブローバイガス還元装置

ブリザードレン
ブリザードレンの清浄は忘れがちなので、このタイミングでやっておきます。僕の乗り方なら年1回綺麗にしておけば大丈夫です。

エグゾーストパイプ及びマフラー、フレーム

各ボルトやナットの緩みが無いか確認します。

トルクレンチで締め付け確認するのが良いですが、数が多いので全てをチェックするのに時間がかかります。
ボルトにマーキング

あらかじめ締め付け後のボルトの頭やナットにマーキングが付けてあると、緩みが有れば一目で分かるので、整備後にマーキングしておくと良いです。


ちなみに、今回の点検でWR250Rに見つかった不具合は、
マフラー取り付け部のボルト欠落
マフラーの取り付けボルトが無くなっていたり

リンクバーのボルト欠落
リンクバーとフレームを止めるナットが無くなっていたりと、驚きでした。
ここは緩み防止ナットのはずですが、外れたまま走ったと思うと。。。
((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル


ボルトやナットが緩んだ原因に付いては思い当たることがあります。
リアマッドガード
フロントアップの練習をしていたらリアマッドガードが外れ落ちたり、シートをとめるボルトが外れたりしたので、1年点検してみようと思ったところなので、やっぱり他にも緩んでいるところがあったかといった感じです。


まとめ

12ヵ月点検の実施は、法律に定められた使用者の義務です。行わなくても罰則はありませんが、今回、不具合箇所が見つかりましたので、やはり定期点検は必要だと身をもって感じました。


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