履歴書の書き方は、大手転職サイトで分かりやすく解説していますので、そちらをご覧いただければ良いと思います。
僕からは、職歴の書き方で、「入社」「退社」それとも「就職」「退職」どう書いたらいいの?と疑問に思ったとはありませんか?採用に携わる立場の視点でご紹介します。
まず始めに
僕の勤めている会社は小さいですが、年に1回正社員、年に数回パート職員の採用試験を行います。
パートについては、60歳を超えて退職した方の応募も多いので、履歴書も見ごたえのあるものばかりです。
応募者の履歴書を、面接官用に整理しているとき、一人の職歴の書き方に目が留まりました。
「平成○○年○○月 ○○信用金庫 入庫」
「入庫」って、車かよ!って、思わず履歴書に突っ込みを入れましたが、僕が無知なだけで、信用金庫では、「入社」では無く「入庫」と言う言葉を使うのが普通のようですね。
信用金庫を辞める時は、「入庫」の反対で「出庫」なら車みたいで面白いのに「退庫」という様です。
「入社」の反対は「退社」だから「入庫」の反対は「退庫」ですよね。
馴染みが無い言葉なので違和感があり気になります。
会社員が「明日の朝は、9時に出社します。」は、信用金庫では、「明日の朝は、9時に出庫します。」となるんですかね?
想像ですが、そのはずです。
やはり、違和感があります。9時に車を車庫から出すイメージが湧いてしまいます。
「入社」「退社」は、職業によって言い方が異なる
前置きが長くなりましたが、「入社」「退社」と使わない職業は他にもあります。
・○○共同組合の場合は、「入組」「退組」
「入組」「退組」だけ見ると、怖い人かと勘違いしてしまいそうですが、いい人です。
・公務員の場合は、「入庁」「退庁」
市役所などの○○庁と付かない公務員も、「入庁」「退庁」をつかいますね。官公庁に含まれるため「入庁」「退庁」が一般的です。
・○○団体の場合は、「入団」「退団」
・○○銀行の場合は、「入社」「退社」
「入行」「退行」と書く方もいますが、銀行は株式会社なので、「入社」「退社」が正しいです。
・○○協会の場合は、「入会」「退会」?
これはさすがに見たことないですね、会員なのか職員なのかわかりません。とは言え、会社ではないので「入社」「退社」は適しません。「就職」「退職」の方が良いと思います。
「就職」「退職」に統一
履歴書の職歴欄は「就職」「退職」と書いた方がスッキリして見やすい。
職歴の多い人の場合の履歴書で比べてみましょう。
(a)「入社」「退社」と書く場合
職歴
昭和○年○月○日 ○○会社 入社
平成○年○月○日 ○○会社 退社
平成○年○月○日 ○○信用金庫 入庫
平成○年○月○日 ○○信用金庫 出庫
平成○年○月○日 ○○協同組合 入組
平成○年○月○日 ○○協同組合 出組
(b)「就職」「退職」と書く場合
職歴
昭和○年○月○日 ○○会社 就職
平成○年○月○日 ○○会社 退職
平成○年○月○日 ○○信用金庫 就職
平成○年○月○日 ○○信用金庫 退職
平成○年○月○日 ○○協同組合 就職
平成○年○月○日 ○○協同組合 退職
上の(a)と(b)を見比べてみてどう思いますか?
(b)の「就職」「退職」に統一して書いた方が、履歴書がスッキリとして読みやすいと感じませんか?
実際のところ、履歴書に「入社」「退社」と書くか、それとも「就職」「退職」と書くかの違いで、採用試験の評価点には、全く影響しません。
しかし、面接官も提出された履歴書を見ながら面接を行います。
履歴書の印象は、応募者の印象に反映されますので、僕は、書き方を統一しスッキリとした履歴書を作成することをおすすめします。
会社勤めの職歴しかない場合も「就職」「退職」
会社勤めの職歴しかない場合は、「入社」「退社」の書き方に統一しても良いのでは?
と思いそうですが、その場合も、僕は「就職」「退職」を使うことをおすすめしたいです。
なぜなら、履歴書に職歴を書く場合、上の(a)(b)の例のとおり、「職歴」と書いて、その下に記載していきます。
「社歴」では無いですからね。「職歴」と言う言葉にたいして、「就職」「退職」と記載した方が間違いが無いです。
「退職日」を省略するのは絶対にNG!
「入社」「退社」と書くか、それとも「就職」「退職」と書くかの違いは、履歴書の印象に少し影響を与える程度で、採用試験の評価点に直接影響はありませんが、次の様な書き方は、悪い印象を与えますので気を付けて下さい。
【職歴の書き方の悪い例】
職歴
昭和○年○月○日 ○○会社 就職
平成○年○月○日 ○○信用金庫 就職
平成○年○月○日 ○○協同組合 就職
就職のみ記載し、退職したことを記載していない人が結構います。
退職せずダブルワーク、トリプルワークでもしているんでしょうか?
実際にダブルワークをしている方もいましたが、書かなくても分かるだろ的な発想で、退職日を記載していない人がいます。
この書き方はダメです。
採用試験で評価する側にとっては、前職をどの位の期間勤めていたのかは、知りたい情報で、評価するに値することです。
当然、数日で直ぐに辞めてしまっていたら、評価するに値しない職歴と見なされますが、退職日が書かれていなく、勤められた期間が分からないのも、評価のしようが無いので、加点されることはありません。
面接まで進み、試験官に質問されれば、良いですが、それ以前に評価されることなく落される可能性が大きくなります。
アルバイトの職歴を記入する場合は
アルバイトも立派な職歴ですので、職歴に記載しましょう。
特に、職歴に空白の期間があると、採用する側は、なぜ空白なのか疑問に思うので、アルバイトでも家事手伝いでも何でもいいから、空白期間の無いように書いてくれよって思います。
ただし、世間一般の認識ではアルバイトを「就職」とは言いませんので、職歴欄に記入するときは、「○○会社 アルバイト勤務」と書くと良いです。
なお、先程「就職」に対して「退職」の日も記載しましょうと、書きましたが、アルバイト勤務については、退職日を書かない場合もあります。
例えば、○○会社のアルバイトを辞め、△△会社のアルバイトを始めた場合は、フリーター(フリーランス・アルバイター)を辞めたわけではないので、退職日は特に必要ありません。
例えば、この様に記入します。
職歴
平成○年○月○日 ○○会社 アルバイト勤務
平成○年○月○日 △△会社 アルバイト勤務
平成○年○月○日 □□会社 就職
平成○年○月○日 □□会社 退職
ただし、この書き方は、一般的な応募用の履歴書の書き方です。
応募する会社の履歴書の書き方に注意事項等で、「アルバイトの職歴は記載不要」や「アルバイトについても期間を明記すること」等の記載が無いかはよく確認し、それに従って下さい。
なお、「アルバイトについても期間を明記すること」等の注意書きがある場合は、採用後の給与決定にアルバイトの期間も職歴加算する可能性がありますので、必ず記入しましょう。
履歴書の書き方で一番大事なのは
履歴書は、丁寧に読みやすく書くことが一番大事です。
字が綺麗でも、独特の行書体で書かれた文字は、何が書いてあるのか読めないことがあります。
字が下手でも、丁寧に書いてある方が、共感が持てます。
どちらが、相手のことを考えているかは、履歴書の書き方からも伝わってきます。
これから、就職・転職活動をされる方は、他の記事もご参考に。
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