はじめてのグラスウール交換、うまく出来るでしょうか?
という不安にお答えする
これからマフラーのグラスウール交換に挑戦する方向けの記事です。
マフラーのグラスウール交換とは
バイクの純正マフラーは、内部を隔壁で仕切り消音する構造でグラスウールは使用されていない場合がほとんどです。グラスウールの交換が必要になるのは、抜けの良い社外マフラーです。
抜けの良いマフラーは、大抵の場合、仕切りの無いストレート構造で、グラスウールで音を吸収して消音しています。
私が中古購入した「デルタ バレル4-S」はストレート構造のマフラーでグラスウールが詰められています。
なぜグラスウールの交換が必要か
劣化したグラスウールは、排圧で少しずつ飛ばされ消音効果も減ってきて、音量が大きくなってしまいます。
また、排ガスに含まれるオイルやカーボンで汚れてくると、やはり消音性能が変化します。
こちらは、音量よりも音質が変わって気付く場合が多いようです。
劣化の進み方は、車種や乗り方や素材にもよって異なりますが、グラスウールは確実に劣化し、交換が必要となります。
交換は、ショップに依頼or自分で
工賃浮かせるなら自分でやるとなるわけですが、整備初心者の僕は自分で出来るの?って思うところです。
この先長くバイクと付き合うなら、自分で出来るようになりたい整備ですので、自分でグラスウール交換に挑戦です。
グラスウール交換に必要なもの
マフラー筒長300mmに対して、幅300×長525×厚8mmのグラスウールを準備しました。幅はちょうど良かったけど、長さか厚さがもう少しあっても十分マフラーに収まっただろうなと思うサイズでした。
スチールウールはグラスウールの内側に巻きます。高温の排ガスでグラスウールが焼けるのを防ぎ、交換ライフを伸ばします。
バレル4-Sはリベット止めですので、リベットを止める工具が必要です。
ハンドリベッターは、安いのを購入しましたが、問題無く使えました。
ハンドリべッターのほかにΦ4.8mmのアルミリベットも必要です。
液体ガスケットはマフラーを元の形に戻すときに接合部に塗って排気漏れを防ぎます。
リベットを飛ばすのにドリルが必要です。
ドリルの刃は、リベットの芯よりも少し大きい物、Φ4.8mmのリベットならΦ6mm位のドリルが最適です。
僕はステップドリル通称タケノコドリルが使いやすかったです。
タケノコドリル一本あれば、いろんな穴あけに使えて便利です。
その他に、一般的な工具や清掃用のウエス等は言わなくてもですが、グラスウールが飛散するのでビニール手袋、マスクは必須です。
グラスウール交換作業
初めてのマフラーグラスウール交換ですが、準備をしっかりして挑めば、初心者にも出来る作業でした。夜中に作業したので、写真映りが悪い所はご了承下さい。
通常は、車体からマフラーを取り外すところからスタートですが、今回は中古購入したマフラーでまだ車体に取り付けてない。
マフラーを解体するところからスタートです。
マフラーの解体
バレル4-Sのボディーはリベット止め。
リベットを外すのには、ドリルでリベットの頭を削り飛ばします。
最初は、リベットと一緒に本体まで削ってしまわないか不安で慎重に行い上手くリベットが外れませんでしたが、外れないリベットを前に本体まで削ってしまう勢いでドリルをグリグリしたら簡単にリベットが外れました。
マフラー本体は以外と削れてない。
何個かリベット飛ばして、コツを掴みました。
リベット飛ばしのコツは、本体まで少し削る勢いで最後にドリルをグリグリするです。
あと、細いドリルよりもタケノコドリルの方が素早くリベットを外せました。
リベットの皿を飛ばした穴に、細い棒を差しリベットの芯を中に落として行きます。これで後は引き抜ける。
と思ったら、びくともしません。
引き抜こうとしても円筒のマフラーは持つところ無いので、滑って難儀します。
ミッドパイプ側のスプリングを引っ掛ける所に針金巻いて、工具を引っ掻けて、
足でガンガン踏み込んで何とかミッドパイプ側側の蓋が外せました。
これで出てくる中のグラスウールが綺麗だったら交換しなくても良かったってことになりますが、
汚い!
ぎゅうぎゅうに詰まっていてマフラーに張り付いて出てこないグラスウールをペンチで挟んで引っ張りだします。
グラスウールもやっぱり汚ない。
※中古マフラー購入するときは、グラスウールを交換する前提で考えた方が良いですよ。
マフラーエンド側は、マフラーの中に木材を突っ込んでハンマーでコンコン叩いて、抜けました。
マフラー清掃と磨き
中古マフラーですので、外観も結構くすんでます。
紙ヤスリと金属磨きのピカールでマフラーとエキパイを丹念に磨きました。
今回の作業の中でも一番時間をかけて2時間は磨きました。
ちなみに、磨く前のマフラーはこちら
マフラー本体にはアルミの錆び、ミッドパイプには焼け跡が残っています。
ピカールで磨いた後のマフラーはこちら
磨く前に比べたら、格段に綺麗になってます。他の方はもっとピカピカになるまで磨いてますが、これ以上は時間と根気が必要ですので、僕はここまで。
全体を磨く為にステッカーは剥いでしまいました。
デルタバレル4の耐熱ステッカーはリペアパーツとして販売されているので、新しいのを貼る事もできます。今回は新しいステッカーを用意してないので、ステッカー無しです。
スチールウールとグラスウールを巻く
スチールウールはグラスウールの保護のため、グラスウールは消音のためです。
消音効果を求めるなら、グラスウールが多い方が効果的ですが、どうやら用意したグラスウールの量が少なかった様です。
用意したグラスウールととりはずした物と並べて比較すると明らかに長さが短いです。
ちなみに、古いグラスウールはこれ以上入らないって位ぎゅうぎゅうに詰まっていました。新しいグラスウールは、ふわっと巻いてもすっぽり抵抗なく収まりました。
用意したグラスウールは幅300×長525×厚8mmですので、次回交換するときはもうちょっと長いか厚いやつにしようと思ったのでした。
さて、作業工程に戻り、ウールを巻く順番ですが、デルタバレル4-sには、パンチングパイプの上にメッシュが被せてありました。
このメッシュが必要かどうか悩みましたが、利用することにして、その上にステンレスウールを巻きます。
ステンレスウールを素手で握ると血だらけになりますから、厚手のゴム手袋が必須ですね。
ステンレスウールの上に次はグラスウールを巻きます。
ガラス繊維が飛散するのでマスク必須です。
排圧でずれないように、ステンレスワイヤーでワイヤリングしておきます。
マフラー本体にすっぽりと収まりました。
マフラー組立て
接合部に液体ガスケットを塗ってから差し込みます。
嵌まり難いので、ハンマーでコンコン叩いて押込みますが、微妙な位置合わせが難しい。
こうしておかないと、別の穴の位置合わせをしている間に、またずれてしまいます。
ちなみに、リベットはアルミです。ステンレスの方が耐久性は良いですが、ハンドリベッターで引きちぎるには、ゴリラの様な握力が必要です。アルミリベットなら最後両手でハンドリッターをガシンと握れば引きちぎることができました。
めっっちゃためになりました。同じマフラー買って真似させて頂きます。
返信削除