WR250Rのブレーキフルード(ブレーキオイル)を交換した話

車やバイクのブレーキは、フルードと言われる液体(オイル)で圧力をかけることにより動作します。

そういえば、学生時代に“パスカルの原理”をブレーキの動作を例に説明されていたのを思い出しました。

密封された空間内にある液体は、均等に圧力がかかるという原理です。

ブレーキパッドにかかる力は大きくても、ブレーキレバー側は小さな点で押すので小さな力で十分動作します。圧力は同じでも押す面積が異なるので小さな力で大きな力を発生させることが出来るってニュアンスの説明だったように記憶してます。


話を戻しますと、この圧力を伝えるのがブレーキオイルの役割です。

ブレーキの操作性において、ブレーキオイルはどのような条件下においても体積変化の無い液体である必要があります。

そこで使われるのが極寒地でも凍ることなく高温でも沸騰することの無いブレーキフルードと呼ばれる特殊なオイルです。

ただ、ブレーキフルードは吸湿性があり時が経つとその性能が低下してきますので定期的に交換が必要です。



ブレーキフルードの交換頻度は1年~2年

サービスマニュアルによるとブレーキフルードの交換頻度は2年毎です。
これは、フルードの性能が低下して交換が必要となる目安です。

ブレーキタッチを気にするなら性能が低下する前の1年毎に交換するのが良さそうです。

交換するフルードは必ずメーカー指定の規格に合致したものにしましょう。

YAMAHA WR250Rのブレーキフルードは、“DOT4”規格適合です。


ブレーキフルード交換で用意するもの



・ブレーキフルード(DOT4)
・シンジ(注射器)とΦ5mmのチューブ
・ビニール手袋
・プラスドライバーとスパナ
・パーツクリーナーと捨てても良いタオル

今回交換してみたところ、ブレーキフルードは、フロントだけ交換なら100mlで十分余る、前後共に交換するなら100mlでギリギリ足りるかどうかって量です。

吸湿性のあるブレーキフルードは余らしても捨てるしかないので、少量のDAYTONA(デイトナ) ブレーキフルード DOT4 100mlを購入しました。


ブレーキフルード交換作業

フロントブレーキのフルード交換作業です。

フロントブレーキキャリパーの上側に ゴムキャップが付いています。

このゴムキャップの部分が、フルードドレイン(排出口)です。

ゴムキャップを外して、チューブとシンジを繋げます。


場所が変わって、フロントブレーキレバーの根元に付いている四角いケースがブレーキフルードが貯めてあるタンク(マスターシリンダー)です。

プラスネジ2個外して、蓋を取ります。中にゴムのカバーもありますので、それも外すとブレーキフルードが見えます。

フロントブレーキキャリパー側に戻り、チューブを取り付けた場所をスパナで緩めます。外す必要はありません、少し緩めるだけです。

シンジを引くと、ブレーキフルードがゆっくり流れ出てきます。
ブレーキフルードが流れ出始めたら、レバー側のマスターシリンダーが空にならないように注意します。

タンクのフルードが空になりそうになったら、キャリパーの排出口をスパナで閉めて排出を一旦止めて、マスターシリンダー内を拭いて古いフルードを取り除きます。

新しいブレーキフルードを補充して、またキャリパー側の排出口から古いフルードを排出します。

以降、マスターシリンダー内のフルードを切らさないように常に補充しながら、ブレーキホース内の古いフルードを排出します。

注意することは、空気が混ざらないように!
もしも、マスターシリンダーが空になって空気が入ってしまうとブレーキが効かなくなります。

ちなみに、もし空気が混入しても、マスターシリンダー側から吸い込んだ空気が少量なら、シンジ側を押してフルードを逆流させれば、空気も追い出してやり直すことができます。

シンジはなるべく大きいやつを用意するとやり易いですね。写真の大きさのシンジだと途中でシンジが満タンになるので、ブレーキキャリパーの排出口を一旦閉めて、シンジを取り外して汚れたフルードを回収しないといけませんでした。

写真の古いブレーキフルードは、2年程経過した状態です。茶色に近い色です。

新しいフルードは、透明に近い色です。

排出されるフルードが透明に近くなって来たら、交換完了です。

排出口を締めて、チューブとシンジを外します。

マスターシリンダーの方は、ハンドルを水平にして、窓から見える液面を目盛りに合わせて調整してから蓋をします。

作業後はパーツクリーナーとタオルで綺麗にしておきます。ブレーキフルードは、外装を変質させるのでしっかり綺麗にしておきます。

手順を確認して望めば、初心者にも出来る作業でした。


ブレーキフルード交換に使用した物

フロントブレーキのみのフルード交換で、使用したフルードの量は、60ml位でした。

余らせても処分に困るので、少量で販売されているデイトナの100mlのDOT4ブレーキフルードをつかいました。


純正のフルードなら500ml入りで1台交換してもたっぷり余ります。



フルードを抜くのに使うシリンジは、容量の大きい方が使い勝手が良いです。耐油チューブとセットで購入がおすすめです。








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