黄色くくすんだプリウス(30系)のヘッドライトの輝きを取り戻したい!と思い立ち、
市販のヘッドライトクリーナーを施工しましたが、半年でまたくすみ始めました。
半年しか持たないのは、説明書きどおりで分かってはいたので仕方がない。もっと長く持つ耐久性の高い皮膜で且つDIYで施工出来そうな方法で行き着いたのが、ウレタンクリア塗装です。
「失敗するから素人はやめとけ」という助言を受けながらも施工し、助言どおりいろいろ失敗しましたが、最終的には、満足出来る仕上がりになりましたので、失敗も含めてご覧下さい。
何故ヘッドライトは黄ばむのか?
理由を知れば対策も出来る。というわけで、まずは、ヘッドライトが経年劣化で黄ばむ理由。最大の敵は、紫外線!
ヘッドライトに使われる素材は、軽くて丈夫なプラスチック。プラスチックと言っても種類はさまざまあり、中でも最も丈夫で熱に強いポリカーボネイトがヘッドライトに使われています。
ただしプラスチックには弱点が。
プラスチックは、紫外線で劣化(分解)します。
我が家の100均で買った洗濯挟みの摘まむ部分が1年で割れるのは、紫外線にあたってプラスチックが劣化するから。プラスチックごみによる海洋汚染が問題になるのは、プラスチックごみが紫外線や波で分解されマイクロプラスチックとなり生物に取り込まれ蓄積していくから。
若干、話が逸れましたが、プラスチック製品は、紫外線による劣化が避けられないと言うこと。
ヘッドライトに使われるポリカーボネイトは耐久性が高い素材で、洗濯挟みのように数年でボロボロになることはありません。
新車時には紫外線や傷に強いハードコートが施されていますが、長年経つとコーティングも劣化し、細かい傷も付き、ヘッドライトは紫外線からの影響を受け黄ばみます。
ヘッドライトの黄ばみを防ぐには再度コーティング
簡単に出来るのは、各社から販売されているヘッドライトクリーナー(ヘッドライトコート)類ですが、耐久性は、数ヵ月から1年程度と短い。もっと耐久性のある方法は?と調べると、ウレタンクリア塗装なら3年以上経ってもピカピカの状態を維持しているなんて報告も見られます。
ただし、塗装ですので素人がやれば失敗する事もあります。
失敗するのが予想出来るので、これまで手を出しませんでしたが、他の方のSNSや動画を拝見すると、コツさえ押さえれば自分でも出来そうな気になって挑戦です。
ヘッドライトにウレタンクリア塗装する全体の流れ
1 洗車し、汚れや塵を取り除く2 ヘッドライトの周りをマスキングする
3 耐水ペーパーでヘッドライトの黄ばみを落とす
4 コンパウンドでヘッドライトを磨く(コンパウンドで磨かない方法もある)
5 ウレタンクリアをスプレー塗装する(4~6回)
書き出してみると簡単そうです。それぞれの工程にコツや注意点があるので、それに気を付けて作業を行います。
ウレタンクリアスプレー塗装してみる
1 洗車し汚れや塵を取り除く
小さな塵でも残っていると後の磨く工程で、傷を付ける原因となります。面倒でも作業前にヘッドライトライトとその周り、ついでだから車全体を洗車しておきます。2 ヘッドライトの周りをマスキングする
ウレタンスプレーはかなり遠くまで飛び、僅かな隙間でも入り込みますので、マスキングが十分でないと後で大変な思いをします。私みたいに( ̄▽ ̄;)
3 耐水ペーパーでヘッドライトの黄ばみを落とす
初めは#800の耐水ペーパーで磨きます。
耐水ペーパーは、粒子の粗いものが番手が小さく、粒子が細かくなると番手が大きくなります。
初めから粒子の細かい耐久性ペーパーを使うと研磨に時間がかかる上に、深い傷が消えないので、粗い耐水ペーパーから初めて徐々に番手を上げて研磨するのが遠回りの様で近道です。
耐水ペーパーで磨くと黄色い汁がでて来ます。これがヘッドライトの黄ばみ!洗い流しながら白くなるまで磨きます。
#800の耐水ペーパーで磨いた状態が下の写真です。
ヘッドライトが白くなってしまいました。
このあと耐水ペーパーの番手を上げて磨き、さらにコンパウンドで磨くことで透明に戻ります。
ちなみに、この#800番で磨いた白いヘッドライトにウレタンクリア塗装する方法もあります。クリア塗装が傷を埋めて、あら不思議!クリアなヘッドライトになります。この方法の良いところは、磨く工程が短い事と適度に表面が荒れているので塗装が弾かずのりやすい。デメリットは、ヘッドライトの明かりで#800番で削った傷が見える場合があることとクリア塗装が削れると白いヘッドライトが現れること。
私は、クリアになるまで磨いてからウレタンクリア塗装をする方法にしました。この方法のメリットは、塗装に失敗しても、コンパウンドで磨いて塗装を落とせばクリアなヘッドライトに戻ると言う点です。「ウレタンクリア塗装に失敗するかも」と、私みたいに不安を抱えながら挑戦する人は、断然こちらの方法をおすすめします。
作業の方は、耐水ペーパーで#800→#1000→#1500→#2000と磨いていきます。根気のいる作業です。
#2000で磨いたヘッドライトが次の写真
まだまだ、白く曇っています。
4 コンパウンドでヘッドライトを磨く
コンパウンドも粒子の大きさにより、粗目、中目、細目、極細目などの種類があります。粗めから極細目まで順に変えて磨くときれい仕上がります。
今回は、既に耐水ペーパーで磨いているので仕上げ磨きの極細目のみで磨きます。
ここで、楽をするためにシャインポリッシュの登場です。(ポリッシャーを使わず手磨きでも大丈夫ですが、時間と労力と根気が必要です。)
コンパウンドで磨いたヘッドライトがこちら
白かったヘッドライトが透明になりました。
コンパウンドで磨いた後は、台所用中性洗剤でしっかり洗い、脱脂します。油分が残っていると次のクリア塗装が剥げる原因となります。
5 ウレタンクリアをスプレー塗装する(4~6回)
スプレーする前に、しっかりと脱脂ができて、乾いていることを確認。スプレーは、かなり遠くまで飛ぶのでマスキングは車体の半分位まで覆った方がよいです。上の写真のマスキングでは全くダメでした。テープが貼られていない所からウレタンスプレーが入ります。フロントガラスよりずっと後ろまでウレタンスプレー飛んできます。
ウレタンクリアスプレーは、soft99の物を使いました。
スプレー缶の底のピンをコンクリート路面に押し付け缶に押し込むと、缶の中で2液体が混ざり反応が始まります。十分に混ざるまで缶を逆さにして5~10分間放置です。
スプレー缶が冷えていると、均一に塗れなかったり、気泡が発生する原因となります。そのため、スプレーする前に、バケツに溜めたお湯でスプレー缶を温めます。
スプレー塗装は、スプレー缶が冷えすぎないように温めながら作業するのが大事。
スプレー塗装1回目
1回目は、薄くスプレーしました。クリア感がなく、曇った様な状態になりました。重ね塗りをしていけばクリアになるはずですが、この時点では、かなり不安。
スプレー缶を温めながら、10分程、一層目が乾くのを待ちます。
スプレー塗装2回目
2回目は、1回目よりも厚くスプレーしました。クリア感が出て良い出来です。厚く塗れば、クリアになりますが、やり過ぎると垂れるので注意です。
乾燥するのを待っている時に、タンポポの綿毛みたいなものがまだ乾いていないクリア塗装に付着。
ヽ(;´ω`)ノ
こういうことになるから、出来るなら外ではなくガレージで作業した方が良いですね。(換気は十分にしてね)
ここで慌てて取ろうとすると、まだ乾いていない塗装が荒れてしまうので、乾くまで触らない。我慢です。10分後に軽く拭いて取り除きました。良く見ると小さな跡がありますが、クリア塗装を重ねれば分からなくなります。
スプレー塗装3回目
クリア度が増して来た気がします。
スプレー塗装4回目
スプレー塗装5回目
ここで、小さな虫がスプレー中に飛び込んで来たみたいで、埋まってます。(;´д`)
乾燥してから拭けば、ポロリと取れるのを期待して触ったら、まだ、十分に乾燥やしてなかったようで跡がついてしまいました。
ここまで順調にクリア塗装出来ていたのに、終盤で失敗。もう一回上から塗れば目立たなくなるのを期待して
スプレー6回目
これが最後の層となるので、厚く塗りました。
5層目に荒らしてしまったところは、良く見ると分かるけど写真では上手く撮れない位目立たなくなりました。
ただ厚くスプレーし過ぎで最後の最後でおもいっきり垂れてしまいました。
10分程乾かしてからマスキングを取り外すと、マスキングが不十分だったようで、飛散したスプレーで、おもいっきり車体に跡がついてました。
隙間からスプレー塗装が入り込んだようです。
マスキングしていた前側としていなかった後側の境界線がはっきりと分かる程車体に塗装が付いていました。
1週間後に、ヘッドライトのクリア塗装が垂れた場所と車体に付いたクリア塗装を再研磨して磨いた後の写真がこちら。
新車の様な輝きです。
まとめ
今回、ウレタンクリア(スプレー)塗装を行って分かったことは、□ マスキングを隙間なく車体半分以上する!
(スプレー塗装は、想像以上に遠くまで飛び散り、僅かな隙間でも入ります。車体に付いたクリア塗料を除去するのは大変でした。)
□ スプレー缶を温めながら作業する。
(最後に塗り過ぎで垂らしたけど、それ以外は綺麗に塗れ、めちゃクリアな層が出来ました。成功の鍵は、スプレー缶を温めるです。)
□ ヘッドライトのウレタンクリア塗装は、めちゃ綺麗なクリアな仕上がりで大満足。
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